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<正しいペット火葬炉の選び方3>

[選び方その3] 炉内の完全密閉の重要性と無煙・無臭の火葬炉について

ペット火葬炉本体の製造方法について

扉部分が完全密閉状態となっていることの重要性について

ペットを火葬する炉内部に耐火温度の高いセラミックファイバーが適切な作業方法で貼付されることが重要なのですが、それとともに、同火葬炉を稼働させた場合にその炉内部が完全に密閉された状態になることも重要な点と言えます。

炉内部が完全に密閉された状態で「ない」場合

炉内部で適切な温度でペット火葬を行っていても、

とい事態が発生します。

ペット火葬炉を完全密閉状態とするために大事な点は、
火葬炉に取り付けられる蓋(扉)部分の設置方法です。

蝶番の扉は炉内を「完全密閉」にすることは出来ない

扉の設置方法が適切であれば火葬炉内部が完全密閉状態となりますが、蓋が適切な方法で設置されなかった場合には火葬炉と蓋との間に隙間が生じてそこから火葬炉内部の熱等が漏れ出たりします。そして、この蓋の設置方法につきましては、ペット火葬炉業界で多く行われている方法では十全なものとは言い難いのが実情ではないかと思います

他社火葬炉
他社火葬炉

業界内で多く行われているペット火葬炉の蓋の設置方法は、

火葬炉の外側に蝶番(ちょうつがい)をつけて
蓋を設置するというものです。

しかし、この蝶番を使用しての蓋の設置方法では、
炉本体部分と蓋との間に蝶番部分の厚みに応じた
若干の隙間が生じてしまい完全密閉とはなりません。

そして、このような(若干であっても)隙間が生じてしまいますと、その隙間から火葬炉内部の熱や煙とすす(後で説明いたしますが、移動式ペット火葬炉の場合には若干の煙や臭いが出ることは避けられません)が漏れ出すことになります。

このようなことになれば、上記のように火葬炉本体に熱や煙などが及んで炉本体が痛みその耐久性が劣化するのみならず、蓋部分の内側にはグラスファイバー製のパッキンが取り付けられていますがそのパッキンにも熱などが及び同パッキンも劣化することになります。

このような火葬炉本体と蓋との間に隙間が生じることを防ぎ、蓋を閉めれば火葬炉が完全密閉状態となるためには、その蓋の設置が適切な方法で取り付けられる必要があります。

炉内を密閉することができるバッジ方式という蓋の設置方法

バッジ方式というのは、火葬炉本体の外側に蓋を開閉するための器具を取り付けてその器具に蓋を設置するというものです。そして、その器具に取り付けられた蓋は火葬炉本体の入り口に押し込むようにして閉じられます。

このように蓋を火葬炉の入り口に押し込むような方法での蓋の開閉であれば、蝶番を使って蓋と火葬炉を平行に開け閉めする場合にどうしてもその蝶番の厚み部分の隙間が生じるのとは異なり、蓋が完全に火葬炉の入り口に押し込まれるのですから隙間が生じず完全密閉状態となるのです。

当然のことながら、このようなバッジ方式で、蓋を火葬炉の入り口に押し込む方法での蓋の設置で完全密閉状態となれば、火葬炉内の熱や煙とすすが炉内から外部に漏れることはなく、その分火葬炉本体及び蓋に設置されたパッキンの劣化を防止することができ長く同じ状態でペット火葬炉を使用できることになります。

溶接方法は炉内の密閉状態を作るために非常に重要な製造工程です

強度に不安がある
溶接が適切でなくダマ状になっている。金属同士の繋ぎ合わせが不十分だと密閉状態にはならない。
表面には凹凸がなく滑らかで、隙間が一切ない状態です。炉内も密閉状態です。

移動火葬炉製造時に溶接方法で重要なこと

ペット火葬炉は、金属・鉄を用いてその本体を製造し、そこに蓋やその他の器具を設置することになります。そして、この本体の製造において重要なことはその溶接作業が適切に行われていることです。

金属・鉄をつなぎ合わせる場合に雑な溶接作業を行えば、上の不適切な蓋の設置方法で説明しましたと同じ様に、そこに隙間が生じるなどしてそこから火葬炉内部の熱や煙など漏れ出すからです。

このようなことにならないための溶接方法として重要なことは、溶接部分の角をしっかりと固定したうえでその部分の溶接にあたり完全溶解させて隙間を生じないようにさせることです

完全溶解とは

金属部分の溶接にあたっては溶接部材を用いて溶接部分に熱をあててその部材と溶接部分の金属も一部溶解させて接合するのですが、同部材と同部分を完全に溶解させて隙間なく接合すれば、接合部分が平らにきれいに溶接されます。

このような完全溶解に到らない雑な溶接を行ないますと、溶接部材や溶接部分がダマ状になったりします。このような状態となる溶接では、そのダマ状部分に(ごく僅かの)隙間が生じてしまいます。

当然、このような完全溶解ではない雑な溶接方法により隙間が生じますと、そこから火葬炉内部の熱や煙とすすなどが漏れて火葬炉本体が痛みその耐久性も劣化すること、上の蓋の設置について説明したとおりです。

火葬炉本体の溶接について

火葬炉本体の溶接につきましては、できれば火葬炉本体の製造にあたり1枚の金属・鉄を曲げて製缶を行い、その分溶接部分を少なくするという方法があります。

このような方法での製缶・火葬炉本体の製造であれば溶接部分が少なくなるので溶接方法の巧拙でそこに隙間等ができるなどの問題が生じませんし、火葬炉本体が全体的に均一な仕上がりとなります。

そして、弊社では、ペット火葬炉の製造にあたり、まずは1枚の金属・鉄を用いてそれを曲げて全体を均一に仕上げることを心掛け、また、複数の金属・鉄をつなぎ合わせることが必要な場合でも、その溶接については上の完全溶接となるような溶接方法を実行しています。

「無煙・無臭」のペット火葬炉について

800型の車両写真

ペット火葬炉業界の謳い文句として
「当社は無煙・無臭のペット火葬炉を製造・販売している」
というものがあります。

しかし、(固定式ペット火葬炉は別としまして)移動式火葬炉につきましては、現時点では、完全な「無煙・無臭」のペット火葬炉というもには程遠いものですどのようなペット火葬炉でも、移動式のものにつきましては多少の煙と臭いが生じます。
ただ、この煙と臭いにつきましては、そのペット火葬炉の製造方法によりより「無煙・無臭」に近いものを製造することは可能です。

この点、弊社におきましては、ペット火葬炉内部に耐火温度の高いセラミックファイバーを適切な方法で貼付し、火葬炉内部が完全密閉となるように蓋・扉を設置するなどの製造方法を採用し、これにより火葬炉内でできるだけ完全燃焼をできるようにして、ペットを火葬する場合に生じる煙と臭いができるだけ外部に出ないようにしております。

この点は、「無煙・無臭」を謳う他社の製品の中にはその謳い文句と違えて(まるで蒸気機関車のように)もくもくと煙が上がるものや鼻をふさぐほどの臭いが生じるペット火葬炉もありますが、弊社の製造するペット火葬炉につきましては、そのような他社製品と比較しても一目瞭然の周囲に影響を及ぼさない程度の若干の煙とほとんど気にならない程度の臭いが生じるだけの製品であると自負しております。

条例の規制、サイクロンの設置のことなど

サイクロンが設置された
他社の火葬炉

ペット葬祭・ペット火葬につきましては、それを行うこと自体についても、また、それを行う際に生じ得る臭いや煙などの影響の点からも、都道府県や市町村の各地方公共団体においてそれを規制する条例が制定されていることがあります。

その条例の中には、ペット火葬炉にはサイクロンという機器の設置を義務付けているものがあります。これは、上に説明しましたように、ペット火葬炉を稼働させた場合に煙や臭いが生じ得ることから、これを抑制するための方法としてサイクロンを設置すればこれを軽減できるものとしてそのような条例に規定されたものです。

そこでは、ペット火葬炉はこれを稼働させると、従前の「煙もくもく、鼻をふさぐほどの臭い」がするイメージがあり、そのようなペット火葬炉を踏まえて、いわばペット葬祭・ペット火葬を行うことを認める代わりにそのような機器を設置しなさいという妥協・苦肉の策としてそのような条例が制定されたのです。

しかし、(移動式の)ペット火葬炉を稼働させた場合に煙や臭いが生じ得るのはやむを得ないとしても、それを相当程度軽減できるものであり、実際、弊社においては、上に説明しましたように適切な材料と適切な製造方法によりできるだけ完全密閉で完全燃焼するペット火葬炉を製造することによって、この煙と臭いを周辺に悪影響を及ぼさない程度に抑えることに成功しています。


このような適切なペット火葬炉の製造方法を採用することによって克服できることについて、いまだにこのような条例の規制が続いているとすれば、それは不必要な規制であると言えます。なぜなら、ペット火葬炉にサイクロンを設置した場合には同火葬炉の火葬能力が2~3割程度減じることになるからです。もちろん、条例は地方公共団体が制定する法令の一つであり、また、ペット葬祭・ペット火葬を業として行うについては、国の法令を遵守しなければならないことは当然のことです。

しかし、他方、ペット火葬炉の製造方法の工夫と進化によって克服でき、それにより適切なペット火葬を実施できることについては、業界全体がそのようなペット火葬炉の製造を行い、その改善されたペット火葬炉を踏まえて不必要な規制を改めていただけるよう各地方公共団体に働きかけていくことも、この業界の健全な発展のために必要なことであると思います。弊社としましても、上のような製造方法で製造したペット火葬炉ということをアピールしてこのような働きかけを行っていきたいと考えております。

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